地熱発電はコストが高いとされているが、近年になって費用対効果も向上しており、近年の実績では8.3円/kWhの発電コストが報告されている。(家庭用電力は24円/1kwhで販売されている。)
特に、九州電力の八丁原発電所では、燃料が要らない地熱発電のメリットが減価償却の進行を助けたことにより、近年になって7円/kWhの発電コストを実現している。
コストはもう普及の足かせにはならない。
現在のところ、日本において地熱発電によって生産されている電力の総容量はおよそ535MW(53万キロワット)で2010年(平成22年)段階で世界第8位である。
地熱発電に関わる技術は高く、140MWと1基としては世界最大出力の地熱発電プラント(ナ・アワ・プルア地熱発電所)を富士電機システムズ(現在は富士電機(旧富士電機HD)に吸収合併)がニュージーランドに納入するなど、2010年(平成22年)の時点で、富士電機、東芝、三菱重工の日本企業3社が世界の地熱発電設備容量の70%のプラントを供給している。
地熱資源も技術もたっぷりある。
地熱発電にもいろいろな方式があるが、有望なのは以下の三種類。ただし(2)と(3)の方式はいまだ世界に一基の実現例もない研究開発途上のものである。
直接入浴に利用するには高温すぎる温泉(70~120℃)の熱を50℃程度の温度に下げる際、余剰の熱エネルギーを利用して発電する方式。熱交換には専らバイナリーサイクル方式が採用される。発電能力は小さいが設備の占有面積は比較的小規模ですみ、熱水の熱交換を利用するので、源泉の枯渇や、有毒物による汚染問題、熱汚染問題とは無関係に発電が可能である。日本国内にはバイナリー発電に適した地域が多く、全国に普及すると原子力発電所8基分に相当する電力を賄うことが可能という経済産業省の見解がある。
(2)高温岩体発電
天然の熱水や蒸気が乏しくても、地下に高温の岩体が存在する箇所を水圧破砕し、水を送り込んで蒸気や熱水を得て発電する方式も開発されており、地熱利用の機会を拡大する技術として期待されている。既存の温泉水を使用しないので、温泉旅館等の理解も得られ易く、大型発電所40基分の資源量が可能とされ、コストも9円/kwhまで低減する可能性が指摘されている。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が平成5年度に行った調査では,国内の有望とされている地熱地帯を29カ所選び,これらの地域で温度が250℃以上で探さが3kmまでの高温岩体資源を利用すれば,2900万kWの発電ができると見積もっています(NEDO,高温岩体資源利用拡大のための基盤調査,平成6年3月)。この調査の対象となった地熱地域の合計面積は日本の国土面積の0.3%に過ぎないから,実際にはもっとあると考えても良い。
(3)マグマ発電
将来の構想としてマグマだまり近傍の高熱を利用するマグマ発電の検討が行われている。開発には少なくとも50年はかかるとされているが、潜在資源量は60億kwに及ぶと見積もられ、この量は日本の全電力需要の3倍近くを賄える量となる。


by aozaru
平成の国民所得倍増計画(2)